都道府県別プロパンガス料金データベース|平均価格と適正水準の差を47都道府県で確認する

都道府県別プロパンガス料金の判定基準を示した図。平均価格ではなく地方ブロック別の適正水準と比べることを3つの根拠とともに解説

プロパンガスの都道府県別平均価格は、石油情報センターが偶数月に公表する確報で確認できます。ただし平均価格は適正水準ではありません。本記事では47都道府県の平均価格と、適正水準の基準値を並べ、両者の差を確認できる形で整理しています。

「うちの県の相場はいくらなんでしょうか」。料金の相談で、いちばん多く受け取る問いがこれです。

その気持ちはよくわかります。自分が高く払っているのかどうかを知るには、まず比べる相手が要る。だから相場を探す。ごく自然な発想です。

ただ、ここに落とし穴があります。検索して出てくる「相場」の多くは、平均価格のことです。そして平均価格は、適正な価格ではありません。平均を基準に「うちは平均並みだから大丈夫」と判断してしまうと、割高な料金をそのまま払い続けることになります。

本記事では、47都道府県の平均価格を石油情報センターの公表データから整理し、あわせて適正水準の基準値を並べました。ご自身の県の数字を見つけて、平均と適正のあいだのどこに自宅が位置しているかを確かめてください。

葉山知世 葉山知世

私が料金の妥当性を判定するとき、販売側が提示する価格や「地域の相場」という説明からは出発しません。公的統計から適正水準を逆算し、そこからの乖離を測ります。平均価格は、判定の基準ではなく、業界の現状を映した観測値として扱います。本記事は、その観測値と基準値を同じ画面に並べるために作りました。

この記事の結論

  • 都道府県別の平均価格は、石油情報センターの確報(偶数月調査)で公表されている
  • 平均価格は届け出価格を集計したものであり、適正水準とは別物である
  • 適正水準の基準は基本料金と従量単価で構成され、地方ブロック単位で設定されている
  • 2026年6月確報の時点で、47都道府県すべてにおいて平均価格が適正水準を上回っている
  • 自宅の料金は、平均との比較ではなく適正水準との比較で判定する

本記事の判断軸は、家計コスト分析調査員 葉山知世が提唱する「公的データ照合型 適正価格判定」(拙著『公的データで読み解く プロパンガス料金の適正水準』に詳述)に基づきます。本記事は同メソッドの第1層「公的統計データの照合層」と第2層「適正水準の逆算層」を接続する位置づけです。

目次

都道府県別プロパンガス料金データベースとは

都道府県別プロパンガス料金データベースとは、公的統計に基づく地域ごとの平均価格と、適正水準の基準値を並べて確認できる参照資料です。本記事は、料金の判定に使う基準値を提供することを目的としています。

本記事が提供するのは数値です。その数値を使ってご自宅の料金をどう判定するか、という手順そのものは、プロパンガス適正価格とは?平均・相場との違いと判定する3手順で解説しています。判定の考え方をまだご覧になっていない方は、先にそちらを読んでから本記事の数値に戻っていただくと、表の意味がはっきりします。

数値だけを見て「高い」「安い」と判断することはおすすめしません。プロパンガスの料金は、基本料金と従量料金の組み合わせで決まります。同じ月額でも、使用量が違えば意味が変わります。本記事の表を使用量帯別に分けているのは、そのためです。

データの出所と調査時点──確報は偶数月調査です

本記事の平均価格は、石油情報センターが公表する「一般小売価格 LP(プロパン)ガス 確報」に基づいています。同センターはLPガスの価格調査を2系統で実施しており、毎月調査の速報と、偶数月調査の確報があります。

本記事が確報を採用しているのは、速報より調査精度が高く、都道府県別の内訳まで公表されているためです。ただし偶数月調査のため、更新は年6回にとどまります。奇数月には新しい確報が存在しません。

数値を読むうえで、次の3点にご注意ください。

第一に、表の価格には基本料金が含まれます。従量料金だけの金額ではありません。

第二に、2004年4月以降の価格は消費税込みで公表されています。本記事の数値も税込です。

第三に、一部の地域では離島を除いた集計が併記されています。本記事では都道府県単位の値を採用しており、離島除外値は掲載していません。

出典:石油情報センター「一般小売価格 LP(プロパン)ガス 確報(偶数月調査)」2026年6月調査分/取得日:2026年8月7日
石油情報センター 一般小売価格 LP(プロパン)ガス 確報

なお、最新の数値は上記のページで随時公表されています。本記事の更新時点より新しい確報が出ている場合は、そちらをご確認ください。

都道府県別 平均価格一覧

都道府県別の平均価格は、地域によって大きく異なります。10立方メートル使用時で見ると、最も高い北海道と最も低い奈良県のあいだには3,000円以上の開きがあります。

都道府県別 プロパンガス平均価格(2026年6月確報・税込・基本料金を含む)
都道府県基本料金5m³時10m³時20m³時従量単価(逆算)
北海道2,285円7,268円11,961円20,837円968円
青森県2,173円6,784円11,462円20,365円929円
岩手県2,090円6,558円10,969円19,307円888円
宮城県1,973円5,934円9,802円17,097円783円
秋田県2,092円6,472円10,742円18,945円865円
山形県2,125円6,601円10,989円19,410円886円
福島県2,039円6,171円10,144円17,750円810円
茨城県1,880円5,458円8,944円15,655円706円
栃木県1,832円5,385円8,816円15,347円698円
群馬県1,929円5,415円8,832円15,538円690円
埼玉県1,924円5,467円8,928円15,721円700円
千葉県1,899円5,401円8,797円15,455円690円
東京都1,894円5,402円8,861円15,698円697円
神奈川県1,996円5,603円9,150円16,112円715円
新潟県2,184円6,175円10,076円17,570円789円
富山県2,282円6,377円10,306円17,723円802円
石川県2,091円6,268円10,313円18,010円822円
福井県2,007円6,126円10,052円17,408円804円
山梨県1,865円5,489円9,086円16,059円722円
長野県1,885円5,738円9,476円16,591円759円
岐阜県1,949円5,737円9,423円16,564円747円
静岡県1,928円5,615円9,180円16,087円725円
愛知県1,911円5,660円9,218円16,006円731円
三重県1,939円5,751円9,348円16,121円741円
滋賀県2,052円5,955円9,646円16,610円759円
京都府2,061円5,827円9,444円16,347円738円
大阪府1,907円5,499円8,970円15,641円706円
兵庫県2,189円6,067円9,783円16,746円759円
奈良県1,966円5,368円8,639円15,024円667円
和歌山県2,072円5,722円9,209円15,782円714円
鳥取県2,094円6,235円10,253円17,988円816円
島根県2,198円6,506円10,702円18,734円850円
岡山県2,080円6,182円10,096円17,495円802円
広島県2,042円6,120円9,687円16,615円764円
山口県2,192円6,444円10,458円18,032円827円
徳島県2,154円5,847円9,438円16,202円728円
香川県2,112円5,955円9,700円16,891円759円
愛媛県2,046円5,786円9,431円16,292円738円
高知県2,090円5,649円9,121円15,523円703円
福岡県2,054円5,867円9,499円16,213円744円
佐賀県2,155円6,310円10,226円17,388円807円
長崎県1,921円5,952円9,796円17,056円788円
熊本県1,894円5,709円9,363円16,032円747円
大分県1,939円5,781円9,465円16,213円753円
宮崎県1,988円5,879円9,711円16,987円772円
鹿児島県1,774円5,796円9,544円16,520円777円
沖縄県1,950円5,767円9,464円16,548円751円
全国5,925円9,697円16,892円

従量単価は、10立方メートル使用時の料金から基本料金を差し引き、10で除して算出した本サイトによる算出値です。石油情報センターは従量単価を直接公表していないため、公表値からの逆算になります。算出式は次の通りです。

従量単価 =(10立方メートル時の料金 − 基本料金)÷ 10

全国平均については、石油情報センターが基本料金を公表していないため、従量単価の逆算は行っていません。

適正水準の基準値と、平均との乖離をどう読むか

適正水準とは、ガス会社の事業継続と消費者の負担のバランスが取れた価格帯として設定された基準です。一般社団法人プロパンガス料金適正化協会が独自の地域調査に基づいて設定しており、地方ブロック単位で公表されています。

地方ブロック別 適正水準の基準値と対象都道府県
地方ブロック基本料金従量単価10m³時の料金対象都道府県
北海道・東北1,650円528円6,930円北海道・青森県・岩手県・宮城県・秋田県・山形県・福島県
関東1,650円385円5,500円茨城県・栃木県・群馬県・埼玉県・千葉県・東京都・神奈川県・新潟県
北陸1,650円495円6,600円富山県・石川県・福井県
中部1,650円385円5,500円山梨県・長野県・岐阜県・静岡県・愛知県・三重県
近畿1,650円528円6,930円滋賀県・京都府・大阪府・兵庫県・奈良県・和歌山県
中国1,650円495円6,600円鳥取県・島根県・岡山県・広島県・山口県
四国1,650円495円6,600円徳島県・香川県・愛媛県・高知県
九州1,650円451円6,160円福岡県・佐賀県・長崎県・熊本県・大分県・宮崎県・鹿児島県・沖縄県

出典:一般社団法人プロパンガス料金適正化協会「プロパンガス(LPガス)の地域別を適正価格・平均価格をチェック!」/取得日:2026年8月7日
地域別の適正価格・平均価格(協会サイト)

適正水準は都道府県単位ではなく地方ブロック単位で設定されているため、ご自身の県が属するブロックの基準値を適用してください。本記事で県別の適正価格を独自に算出することはしていません。

この地方区分は協会が独自に設定するものです。一般的な地方の呼び方や、統計で用いられる管区の区分とは範囲が異なる場合があります。たとえば新潟県は関東、山梨県と長野県は中部、福井県は北陸、沖縄県は九州に区分されています。ご自身の県がどのブロックに含まれるかは、上の表の対象都道府県欄でご確認ください。

この基準値を、前章の平均価格と突き合わせると、次のようになります。

都道府県別 平均価格と適正水準の差(10m³使用時・税込)
都道府県地方ブロック平均価格適正水準差額年間換算
北海道北海道・東北11,961円6,930円5,031円60,372円
青森県北海道・東北11,462円6,930円4,532円54,384円
岩手県北海道・東北10,969円6,930円4,039円48,468円
宮城県北海道・東北9,802円6,930円2,872円34,464円
秋田県北海道・東北10,742円6,930円3,812円45,744円
山形県北海道・東北10,989円6,930円4,059円48,708円
福島県北海道・東北10,144円6,930円3,214円38,568円
茨城県関東8,944円5,500円3,444円41,328円
栃木県関東8,816円5,500円3,316円39,792円
群馬県関東8,832円5,500円3,332円39,984円
埼玉県関東8,928円5,500円3,428円41,136円
千葉県関東8,797円5,500円3,297円39,564円
東京都関東8,861円5,500円3,361円40,332円
神奈川県関東9,150円5,500円3,650円43,800円
新潟県関東10,076円5,500円4,576円54,912円
富山県北陸10,306円6,600円3,706円44,472円
石川県北陸10,313円6,600円3,713円44,556円
福井県北陸10,052円6,600円3,452円41,424円
山梨県中部9,086円5,500円3,586円43,032円
長野県中部9,476円5,500円3,976円47,712円
岐阜県中部9,423円5,500円3,923円47,076円
静岡県中部9,180円5,500円3,680円44,160円
愛知県中部9,218円5,500円3,718円44,616円
三重県中部9,348円5,500円3,848円46,176円
滋賀県近畿9,646円6,930円2,716円32,592円
京都府近畿9,444円6,930円2,514円30,168円
大阪府近畿8,970円6,930円2,040円24,480円
兵庫県近畿9,783円6,930円2,853円34,236円
奈良県近畿8,639円6,930円1,709円20,508円
和歌山県近畿9,209円6,930円2,279円27,348円
鳥取県中国10,253円6,600円3,653円43,836円
島根県中国10,702円6,600円4,102円49,224円
岡山県中国10,096円6,600円3,496円41,952円
広島県中国9,687円6,600円3,087円37,044円
山口県中国10,458円6,600円3,858円46,296円
徳島県四国9,438円6,600円2,838円34,056円
香川県四国9,700円6,600円3,100円37,200円
愛媛県四国9,431円6,600円2,831円33,972円
高知県四国9,121円6,600円2,521円30,252円
福岡県九州9,499円6,160円3,339円40,068円
佐賀県九州10,226円6,160円4,066円48,792円
長崎県九州9,796円6,160円3,636円43,632円
熊本県九州9,363円6,160円3,203円38,436円
大分県九州9,465円6,160円3,305円39,660円
宮崎県九州9,711円6,160円3,551円42,612円
鹿児島県九州9,544円6,160円3,384円40,608円
沖縄県九州9,464円6,160円3,304円39,648円

2026年6月確報の時点で、47都道府県すべてにおいて、平均価格が適正水準を上回っています。差額の平均は月3,424円、年間に換算すると41,088円です。最も差が大きい北海道では月5,031円、年間60,372円の開きがあります。最も差が小さい奈良県でも、月1,709円、年間20,508円です。

葉山知世 葉山知世

この表を作って、あらためて確認できたことがあります。平均価格を基準に判断するかぎり、割高な料金は「普通のこと」として見えてしまう、ということです。47都道府県すべてで平均が適正水準を上回っているという事実は、個々のガス会社の問題というより、価格が形成される仕組みそのものの帰結です。平均価格は、届け出られた価格を集計した数字にすぎません。集計元の価格が全体的に高ければ、平均も高くなります。「平均並み」であることは、妥当であることを何も保証しません。公的データを照合すると、判断の基準にすべきなのは平均ではなく、適正水準のほうだと言えます。

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この表で自宅の料金を判定する手順

自宅の料金の判定は、検針票から3つの数値を取り出すところから始まります。基本料金、使用量、そして請求額です。

まず、ご自身の県が属する地方ブロックの適正水準を確認してください。次に、検針票の使用量に近い列を、都道府県別の平均価格一覧から選びます。そのうえで、自宅の請求額が適正水準と平均価格のどちらに近いかを見ます。

平均価格に近い、あるいは平均を超えている場合、料金を見直す余地があります。適正水準に近ければ、現状の契約は妥当な水準にあると判断できます。

より詳しい判定の進め方、とくに従量単価ベースでの位置づけの確認方法については、プロパンガス適正価格とは?平均・相場との違いと判定する3手順で手順を追って解説しています。

なお、料金が高い状態がなぜ生じるのか、その構造的な背景についてはプロパンガスはなぜ高い?法令・判例・公的データで判定する3層フレームで扱っています。

プロパンガスの都道府県別料金についてよくある質問(FAQ)

Q プロパンガスの都道府県別の平均価格はどこで確認できますか?

プロパンガスの都道府県別平均価格は、石油情報センターが公表する「一般小売価格 LP(プロパン)ガス 確報」で確認できます。同センターは偶数月に調査を実施し、都道府県別に基本料金と使用量帯別の料金を公表しています。本記事の一覧表は、この確報を整理したものです。

Q 平均価格と適正価格は何が違いますか?

平均価格は、実際に届け出られている価格を集計した観測値です。適正価格は、ガス会社の事業継続と消費者の負担のバランスから設定された基準値です。集計元の価格が全体的に高ければ平均価格も高くなるため、平均価格は妥当性の基準にはなりません。

Q 表に掲載されている価格に基本料金は含まれますか?

含まれます。石油情報センターが公表する価格は、基本料金および消費税を含んだ金額です。従量料金のみの金額ではありません。

Q 従量単価はどのように算出していますか?

従量単価は、10立方メートル使用時の料金から基本料金を差し引き、10で除して算出した本サイトによる算出値です。石油情報センターは従量単価を直接公表していないため、公表値からの逆算になります。公表値と算出値を区別してご覧ください。

Q データはいつ時点のものですか?次の更新はいつですか?

本記事の数値は2026年6月確報に基づいています。石油情報センターの確報は偶数月調査のため、年6回公表されます。本記事は年2回程度の更新を予定しており、最新の数値をお急ぎの場合は石油情報センターのページを直接ご確認ください。

まとめ

この記事のまとめ

プロパンガスの料金を判定するとき、基準にすべきなのは平均価格ではなく適正水準です。2026年6月確報の時点で、47都道府県すべてにおいて平均価格が適正水準を上回っており、10立方メートル使用時の差は平均で月3,424円あります。ご自身の県が属する地方ブロックの基準値と比べることで、自宅料金の位置を判定できます。

押さえていただきたいのは、平均価格が判定の基準ではないという一点です。平均並みであることは、妥当であることを意味しません。

ご自宅の料金を判定するときは、県の平均ではなく、所属する地方ブロックの適正水準と比べてください。そのうえで差が大きい場合、契約の見直しという選択肢があります。

判定の具体的な手順はプロパンガス適正価格とは?平均・相場との違いと判定する3手順に、会社を変更する場合の手続きと法的な位置づけはプロパンガスの会社変更ガイドにまとめています。

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データの更新履歴

  • 2026年8月7日:地方ブロック別の対象都道府県を各表に明記
  • 2026年8月7日:初版公開。石油情報センター2026年6月確報を反映

この記事を書いた人

家計コスト分析調査員 葉山知世 プロフィール写真

葉山 知世はやま ちせ

家計コスト分析調査員/家計インサイトラボ 代表

家計コスト分析調査員。家計インサイトラボ代表。公的統計データから家計の固定費を逆算分析する「公的データ照合型 適正価格判定」を提唱。一般社団法人プロパンガス料金適正化協会と共同調査で、LPガス業界の料金構造を分析しています。

公正比較メディア監修者認定(消費生活・家計コスト分野)保有
監修:一般社団法人プロパンガス料金適正化協会 本部理事/運営:一般社団法人プロパンガス料金適正化協会

目次